ビクター・マイヤー=ショーンベルガー著「ビッグデータの正体」には、「ビッグデータの衝撃」よりも、衝撃的な内容が書いてありました。ビッグデータの定義として、「小規模ではなしえないことを大きな規模で実行し、新たな知の抽出や価値の創出によって、市場、組織、さらには市民と政府の関係などを変えること」というのは、全うでしょう。しかし、「全てのデータを扱う」「量さえあれば、精度は重要ではない」「因果関係ではなく相関関係が重要になる」という3つの変化で述べられている内容は、なかなか刺激的です。
1つ目は、標本をベースとした確率への挑戦です。「すべて」というところが重要で、無作為抽出で得られた標本でないから、その中で起きていることが細かく分析できると主張しています。2つ目は、「質より量」という話であす。量が増えれば、不正確なものが入り込みます。不正確なものが混じっていても、正確なものが大量にあれば、許容できると主張しています。大量にあることのメリット(変化を捉えるとか)を活かそうということです。3つ目は、結果がより重要視され、その原因はあまり重要で無くなるというものです。「こうなったら、こうなる」という関係だけわかれば、ビジネスはできます。なぜ、そうなるのかの理由は必要ありません。今一すっきりしないやり方ですが、とにかく結果がそうなるのだから、説明は求めないことにするのです。
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