Loading [MathJax]/jax/output/CommonHTML/jax.js

2017年7月25日火曜日

基底の変換

先の線形変換では、座標(x,y)を変えずに、基底の変換を行いました。今度は、座標系の位置はそのままで、基底を変換したらどうなるか考えてみましょう。 まず、a=(34)b=(52)としますと、この基底の下での座標(2,1)は、 2a+1b=2(34)+(52)=(1110) となります。この座標ベクトル(1110)は、標準基底e1,e2では (1110)=11(10)+10(01)=11e1+10e2 と表されます。

 ここで、基底a,b自体を、標準基底e1,e2で表しますと、 (34)=z1(10)+z2(01)(52)=z3(10)+z4(01) となりますから、z1=3,z2=4,z3=5,z4=2です。これを、行列で表しますと、 (34)=(1001)(34)(52)=(1001)(52) となります。さらに列ベクトルを横に並べれば、 (3542)=(1001)(3542) となります。ここで右辺の右側の行列を A=(3542) とおきますと、 (ab)=(e1e2)A です。

 さて、基底a,bの下での座標(2,1)は与えられていましたが、本来未知です。そこで、この座標を(i,j)とおきますと、この座標ベクトルは、ia+jbと表されます。この式は、(ab)(ij) とも表され、11e1+10e2(e1e2)(1110) とも表されますから、標準基底 e1,e2 での座標ベクトル (1110)は、 (1110)=(e1e2)(1110)=(ab)(ij)=(e1e2)A(ij) となります。したがって、 (1110)=A(ij) を得ます。(ij) を求めるには、左から A の逆行列をかけます。 (ij)=A1(1110) A=(3542)ですから、 A1=(1751427314)です。したがって、 (ij)=(21) を得ます。ここまで標準基底 e1,e2 を考えてきましたが、一般の基底 c,d に置き換えても構いません。つまり、基底を次のように変換する変換行列 A があったとして、 (ab)=(cd)A 基底 c,d の下での座標 (kl) から基底 a,b の下での座標 (ij) を求めるには、 (ij)=A1(kl) です。

2017年7月18日火曜日

線形変換

座標(2,1)を原点からのベクトル(21)と考えれば、 (1110)=(3542)(21) となります。これは、線形変換fの表現行列が A=(3542) であるとき、fによって座標(2,1)(11,10)に移されると考えることができます。図に描けば、以下のようになります。

標準基底をex=(10)ey=(01)にとりますと、座標(x,y)は、 (xy)=x(10)+y(01)=xex+yey と表せます。これに線形変換fを施せば、 f(xex+yey)=xf(ex)+yf(ey)=x(34)+y(52) となります。ここで、a=(34)b=(52)としますと、 (xy)=xa+yb を得ます。abを基底と考えると、(xy)は、abが張る座標系上の座標(x,y)となります。図に描けば、以下のようになります。

つまり、線形変換fは、標準基底でxex+yeyと表される座標を、基底abxa+ybと表される座標に移す変換と考えることができます。別の言い方をすれば、標準基底の直交座標系での座標(x,y)を、基底abが張る座標系での座標(x,y)に移す変換ということができます。