さて、基底→a,→bの下での座標(2,1)は与えられていましたが、本来未知です。そこで、この座標を(i,j)とおきますと、この座標ベクトルは、i→a+j→bと表されます。この式は、(→a→b)(ij) とも表され、11→e1+10→e2 は (→e1→e2)(1110) とも表されますから、標準基底 →e1,→e2 での座標ベクトル (1110)は、 (1110)=(→e1→e2)(1110)=(→a→b)(ij)=(→e1→e2)A(ij) となります。したがって、 (1110)=A(ij) を得ます。(ij) を求めるには、左から A の逆行列をかけます。 (ij)=A−1(1110) A=(3542)ですから、 A−1=(−1751427−314)です。したがって、 (ij)=(21) を得ます。ここまで標準基底 →e1,→e2 を考えてきましたが、一般の基底 →c,→d に置き換えても構いません。つまり、基底を次のように変換する変換行列 A があったとして、 (→a→b)=(→c→d)A 基底 →c,→d の下での座標 (kl) から基底 →a,→b の下での座標 (ij) を求めるには、 (ij)=A−1(kl) です。
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