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2017年8月1日火曜日

固有値と固有ベクトル

 線形変換の表現行列がAのとき、座標(x,y)は、(x,y)に移されます。このとき、元の座標値を定数倍する組合せが存在します。例えば、 A=(3542) でしたら、座標(2,1)は、(11,10)に移されます。もし、座標(2,1)を原点からのベクトル(21)と考えますと、そのベクトルは線形変換によって大きさも方向も異なるベクトル(1110)に移されます。図に描けば、以下のようになます。

このとき、ベクトルを(54)のようにとりますと、(3528)に移されます。これは、元のベクトルと方向は同じで、大きさが定数倍(7倍)になっています。つまり、次式が成り立ちます。 A(xy)=λ(xy) λを固有値、(xy)Tを固有ベクトルと言います。どうしてこのようになるかは、この後の回の「対角化」の説明を見ていただくとして、ここでは、2×2行列Aの固有値、固有ベクトルを求めてみましょう。上記の式から、次式が成り立ちます。 A(xy)=λ(1001)(xy)(3λ542λ)(xy)=(00) この式がベクトル(xy)(00)を持つ条件は、次式で与えられます。 det(3λ542λ)=0 したがって (3λ)(2λ)20=λ25λ14=0 これを解くと、λ=2,7です。固有値がλ=2のとき、固有ベクトルは(11)となります。固有値がλ=7のとき、固有ベクトルは(54)となります。

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