前回、対角化をやりました。その定義と意味、具体例は述べましたが、なぜそうなるかは示しませんでした。今回はそれを示します。
行列Aはn×nの正方行列だとして、その固有値をλ1,λ2,⋯,λn、これに対する固有ベクトルを→x1,→x2,⋯,→xnとしますと、次式が成り立ちます。
A→x1=λ1→x1A→x2=λ2→x2⋯A→xn=λn→xn
固有ベクトルを並べた行列P=(→x1→x2⋯→xn)を作ると、
AP=(λ1→x1λ2→x2⋯λn→xn)=P(λ100⋯00λ20⋯000λ3⋯0⋮⋱000⋯λn)
となります。ここで、列ベクトルごとにλをかける次式を使っています。
(a11a12⋯a1na21a22⋯a2n⋮⋮⋱⋮an1an2⋯ann)(λ100⋯00λ20⋯000λ3⋯0⋮⋱000⋯λn)=(λ1a11λ2a12⋯λna1nλ1a21λ2a22⋯λna2n⋮⋮⋱⋮λ1an1λ2an2⋯λnann)
行列Pが逆行列を持てば、先の式の両辺に左からP−1をかけて
P−1AP=(λ100⋯00λ20⋯000λ3⋯0⋮⋱000⋯λn)
を得ます。
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