2012年12月31日月曜日

ビッグデータ

 先日、とある学会の講演会「ビッグデータが拓く新しい情報通信の世界」~サイバーとリアルの間を取り持つデータ同化技術を中心として~を聴いてきました。講師は樋口知之先生で、なかなか面白いお話でした。2時間、あっという間でした。
 昨今、ビッグデータ大ブームですが、それはどこから始まったのか、漠然としか理解していませんでした。講演の中で3つのレポートが紹介され、大ブームの火付け役として大きな役割を果たしていると述べておられました。一つは、The Fourth Paradigm: Data-Intensive Scientific Discovery。データから深い知識が獲得できるか問うています。二つ目は、MGI report。ビッグデータは、イノベーション、競争、生産性においてKeyになると説いています。そして、三つ目は、アメリカがビッグデータ関連の研究に$200 millionという巨額投資をするという通達です。
 樋口先生の指摘で面白かったことは、日本の産業は「いつまでも”プロジェクトX”の感傷に浸っていては世界から取り残される」というものです。「玄人しかできない代物を造るのではなく、データを使って素人でもできる仕組みを作れ」と説いていました。確かに、日本では後者の視点が欠落しているように思います。